粉引きがベース
うちで作る器はほとんどが粉引きがベースです。
粉引きとは、鉄分の多い粘土に(そのまま焼くと茶色い器になります。)
白い泥をコーティングし透明釉を掛けて作る器です。
独特な柔らかく温かみのある白が好きで、ずっと作りつづけてます。
よくお客様から
「使いはじめは、どのようにしたらいいですか?」
と質問してもらえます。
とっても陶器に詳しい人の質問だなと嬉しくなります^^
粉引きって使い方が難しいですよね。
きれいに使いつづけるには お米のとぎ汁で煮たりしなくちゃならないし。
うちでは
「汚れないように工夫してますので、何もしないでいいですよ」
とお答えしています。
うちの器でしている工夫とは、貫入(かんにゅう)がないように作ることです。
貫入とは粘土と釉薬との収縮比率の違いから生じる器表面のひびのことです。
汚れる原因は、ほとんどが貫入のためです。
とくに粉引きは白いため、ひびに汚れが入ると目立つのです^^;
うちも最初からできたわけではないのですが、
使いやすい粉引きが作りたくて、そんなところを工夫して透明釉薬と化粧泥の調合をしてます。
もちろん貫入がある粉引きでも、すばらしい器は沢山あります^^
うちもいろんな作家さんの粉引きをもってます。
メンテナンスに手間はかかりますが、使ってるうちにいい風合い、味がでてきます。
そんな変化を楽しみ育てていく器です。
とっても素敵な日本の器文化ですよね。
どちらのタイプがいいかはお客様の好み、使い方によるのだと思いますが、
うちとしては どっちも試してもらいたいです。
器を楽しむうえで、そんな知識も持ってもらえたら嬉しいです。